7月以来、日本の電機量販店でもUMPC(Ultra Mobile PC、通称5万円小型PC)の販売が本格化し、ノートブック市場での売上シェアを伸ばしている。

murakyut2008-09-07

UMPCとは、PC側の機能を落とし、インターネットへの接続に特化したネット端末で、まさにクラウドコンピューティング時代を先取りしたPC端末と言える。価格も量販店で5万円前後で販売されているため通称5万円小型PCとも言われている。
インターネットの向こう側のデータセンターで情報処理され多量のデータが保存されるクラウドコンピューティング時代は端末側には高機能CPUなどの頭脳や大容量ストレージは不要となる。UMPCはこうした次世代へのトレンドを織り込んだ次世代PC端末とも言える。

日本市場では台湾系PCメーカーのASUSTeKAcerが積極的に販売を開始、Dellも発売を発表しており、今後多数のメーカーが商品を出してくるだろう。

7月以降、モバイル・データ通信会社のイー・モバイルが2年間の通信サービス契約とのセット購入を条件にASUSの5万円UMPCを100円PCとして売り出したことから国内の知名度も上がっている。

世界のパソコン市場を見渡すと、パソコン自体がコモディティ(日用品)化して利益を生むのが難しくなっている中で、IBMはパソコン事業を中国のレノボに売却するなど、グローバルな規模の経済性を狙うデルやエイサーなどに集約化しつつある。その中で、日本メーカーは20万円程度の高付加価値路線を追求し続け、携帯電話と同様に世界の流れと異なる特異な市場を作っている。5万円パソコンの台頭は国内パソコンメーカーに再編圧力をもたらすだろう。携帯に続く第二のガラパゴス化しないかどうかが心配だ。

そもそも、UMPC(Ultra Mobile PC)とは、マイクロソフトインテルが2006年3月に発表した超小型パソコンの規格。スペック上の大きな特徴は、従来の高機能CPUに代わりUMPC専用のIntelモバイルCPU「ATOM」を搭載、HDDに代わり軽量で耐久性、衝撃にも強いソリッド・ステート・ドライブ(SSD)を搭載する一方で、無線LANやウェブカメラといったモバイルツールを標準搭載している点が特徴。

筆者も遅まきながら量販店で、店員がもっともお勧めしていた55,000円程度で販売されているASUS社のEeePC 901-Xを手にとってきたが、B5版ノート程度の大きさで重量はバッテリー装着時で1.1キログラム、バッテリー駆動時間は8.3時間、Windows XP Home SP3を標準搭載しており操作性には問題なさそうだ。

一応、EeePC 901-Xの搭載スペックを書き出しておく。
Windows XP Home SP3 搭載、MS Office互換ソフトStarSuite8標準搭載、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)12GB
(従来のシステムドライブ4GB+データドライブ8GB)を標準搭載、IntelモバイルCPU「ATOM」を搭載(1.6GHz、HyperThread対応)、無線LAN(IEEE802.11b/g、11n)・Bluetooth機能標準搭載、130万画素のWebカメラを標準装備、6セルバッテリーで8.3時間程度の長時間動作可能。

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