App Storeのダウンロード数が10億件に達した

Apple社は、4月24日で、iPhone/iPod touch用アプリケーションを配布・販売するサイトApp Storeからのダウンロード本数が10億本に達したことを発表した。App Storeは、2008年7月の「iPhone 3G」発売と同時に開設されていることから、9カ月でアプリケーションのダウンロード数が10億件を突破したことになる。アプリの場合は無料版が多いとはいえ、iTunes ミュージックストアでは 3年近くかかった期間をAppStore では わずか 9ヶ月で達成した。仮に1件あたり100円のダウンロードがあったとすると、世界で1000億円の市場を創ってしまったことになる。API公開といったオープンソース化によるアプリケーション市場の爆発的な拡大力を実感する。Appleはハードを売り切って終わりではない新たな携帯端末ビジネスを生み出し定着させた。

因みに、日本の有料アプリケーションでは、周囲の無線LANを検索・表示する「Wifi Track」や、ゲームアプリ「BOMBERMAN TOUCH」、乗り換え検索アプリ「駅探エクスプレス」など。無料アプリケーションでは、地図アプリの「Google Earth」や「Yahoo!地図」のほか、「産経新聞 iPhone版」「ウェザーニュース タッチ」「Lightsaber Unleashed」などが日本での歴代トップアプリケーションに並んでいる。

日本の携帯電話市場ではiPhone3Gは決してメジャーな存在ではない。一方で、日本の携帯電話市場は飽和し、世界市場の中でもガラパゴス化していると言われる。こうした窮地にある状況では、日本の通信キャリアは、国内メーカーにも働きかけてAndroidをはじめとする国際的に共通する端末のラインナップを拡充して、そのアプリ開発を促進すれば、端末メーカーにとっても海外での販売による収益機会を得るチャンスと捉えることもできよう。

Batayan3 さんの4月10日付エントリー「スマートフォン/ITフォン+アプリで日本が巻き返す方法」でも、通信キャリアにとってのメリットの可能性についても以下ように指摘されている。iPhone3Gはソフトバンクからだけの販売であったが、Android携帯については国内携帯キャリア3社から同時に出てくることが予想されている。日本の端末が世界でもっとも先進的でありつづけられたという過去形で留まるかどうか、目下の動きに注目だ。

日本のキャリアがこうした端末やアプリの開発に投資して、メーカーやアプリのデベロッパーが海外でも端末やアプリの販売で成果をあげたときに、一定の収益(投資の回収)を得られるようにするなら、直接キャリアとして海外に進出しなくても、海外マーケットの成長に応じて間接的ながら収益を得て成長していく、というシナリオも描ける(描けた)はずだし、そうなれば、一時期の日本がそうであったように、日本の端末が世界でもっとも先進的でありつづけられる(られた)のかもしれない。

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